拝一刀の使う剛剣・胴太貫 (小池一夫先生承認済) |
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材質:砂型特殊合金(二重刃紋・鎬刀身) 柄巻き:本鮫地に黒色正絹柄糸諸捻り一貫巻 下げ緒:黒色正絹7尺 鞘:三分刻みの千段鞘 | ||
前作モデルとの違い:下げ緒と柄糸が 純綿から正絹に変更 刻み鞘が機械彫りから手彫りに変更 | ||
全長 | 総重量 | 鞘払いの重さ |
約 111cm | 約 1,370g | 約 1,100g |
刀身の長さ | 柄部長さ | 鞘の長さ |
約 75.8cm | 約 28cm | 約 82cm |
拝一刀の剣術
「子連れ狼」にて 奥義「波切りの太刀」でおなじみの拝一刀の使う剣術は水鴎流である、現在も静岡県下を中心に命脈を保つ古流剣術である。
1577年(天正5年)に塚原ト伝の神官の一族に生まれて林崎流居合を学んだ三間与一左衛門景延が約20年余の抜刀修業を行い、独自の技を編み出し開いた流派である。
代々宗家.が様々な技を加えた結果、居合・剣術・鎖鎌・棒術・薙刀・小太刀・小具足などを網羅する総合武術に発達した。
拝一刀の水鴎流は「暗殺剣」であり、水鴎流のなかでも太刀ゆきの迅さが最大の武器でもある居合を得意とする。愛刀は胴太貫(どうたぬき)である。
居合は最初の抜討ちが勝負なので、あまり長過ぎる刀は扱いづらい。
そして要注意なのが重心。通常は重く感じないよう、手元寄りに重心があるのだが、胴太貫は切っ先寄りに重心がある。
史上の胴太貫
胴太貫は拝一刀の差料であったことから一躍有名になり、数ある日本刀の中でも抜群の人気を博している。
過去、拝一刀に扮した名優。萬屋錦之介も相当な胴太貫コレクターであったらしく、かなりの数を所有していたようである。
他の刀をたたき伏せる剛剣である胴太貫は実戦本位の刀身重厚で豪奢(ごうしゃ)な造りと鋭い斬れ味で、戦国武将に愛用された。
胴太貫は九州は肥後(現在の熊本)にて 室町末期(約410年前)に初めて登場する刀工集団の作で、戦闘の激しい室町末期に興った刀に特有のガッシリした重厚無骨な造りこみが、あたかも全ての物を叩き切るという決意を秘めるかのように比類なき覇気に満ちている。
元幅先幅ともに広く、重ねを厚めにとり、緩やかに深く反りがつき、切先が大きく伸びた、室町末期にみられる豪壮な刀姿。
手にずっしりと重量感があるものの手持ちが良いのは実戦を強く意識しての配慮ならでは。僅かに重心を先の方に置いているため、大上段から振り下ろした時の斬れ味はもちろん、抜き打ちの際にも遠心力が働き、絶大な威力を発揮することは容易に想像できる。
地鉄(じがね)は重厚な造りに似合わず、柔らか味のあるしっとりとしたハガネを丹念に板目肌に鍛え上げ、詰み過ぎず、それでいて全くムラの無い肌目には、真綿のような地沸が底から湧き出でるかの如く密につく。
刃文は焼刃の高い小乱れ刃文。明るく、強く冴え渡り、小足、打ちのけ、葉、飛び焼き等、刃中盛んに働きを見せる。
茎(なかご)は生ぶ(うぶ)にして、素晴らしい錆色を呈し、見事な鏨(たがね)振りで武器であると共に美術品としても現存する胴太貫は評価が高い一振りである。
名刀ゆえに・・・
刀史上最強の実戦刀と評される胴太貫だが、実戦刀ならではの短所“鍛え傷”が出てしまう物がほとんどで、出来の良い物を探すのがたいへん難しい刀である。
実戦刀としての覇気のみならず、美術刀剣としての気品に溢れた素晴らしい出来を見せている。
本製品の模造刀はそんなあこがれの一品でもある胴太貫を再現。刃は無い物の重量などは本物に同様に楽しめること請けあいである。是非とも手にとってその重みを楽しんで下さい。
当店広告掲載の「時代劇マガジン」より
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